市川まで行ってきました

事の発端は友人の一言でした。
『俺、℃-uteの日から東京に入って、
 そのまま市川の℃-uteコンまで見てくるわ』
彼がそう言ったとき、
僕の頭の中で何かが引っかかったのでした



シングル発売イベントで
豪快に空振りに終わった
「残暑 お見舞い申し上げます。」が
セットリストに含まれているのは既に分かっておりましたが
僕は10月の名古屋までこの夏・秋ツアーに行くつもりがありませんでした
そう、6月は蒼色発売記念イベント
7月はシングル発売記念イベントに必死になりすぎて
そしてその豪快な空振りによる虚無感で
夏・秋ツアーの存在をすっかり忘れており
友人が勝手に準備してくれていたコンサートのみ鑑賞、
となっていたわけですが
上記の友人の発言でフッと気付いてしまったんです




…10月は既に残暑じゃねえ!



愛理が「残暑 お見舞い申し上げます。」を歌っているのに
残暑じゃない、既に秋に突入している10月まで
「残暑 お見舞い申し上げます。」が聴けないとか
一体、何を考えて生きているのか?
いや、一体、何のために生きているのか?
Identity…いや、己の人生の意味すら消失しかねない
それほどまでに危険な現状に気付いてしまったわけです。
いやはや、持つべきものは友人です。



そんなわけで9月にあるキューティージャンプの公演予定を見たところ…

9/6(日) 福岡 1公演
9/12(土) 市川 2公演
9/22(祝) 栃木 2公演
9/23(祝) 座間 2公演
9/27(日) 札幌 1公演

以上、8公演ですが
そのうち、福岡、札幌は日曜に遠征、かつ夜のみ1回公演と
タイムスケジュール的、コストパフォーマンス的に最悪と言える条件のため除外
そして22,23日は関東に集中しているため4公演…とパッと見では思えますが
栃木〜座間の移動はどう考えてもそれだけで充分、遠征と言っても差し障りが無いレベル
千奈美に、一応、調べたところ
宇都宮駅〜相武台前で2時間32分、2,290円かかるようで
そんなわけで、消去法的に残った市川への遠征が決まったのでありました。



こうして決まった遠征でありますが
出発直前に突如として
徳永千奈美写真集発売、そしてその記念握手会が決定し
更に、親切な友人が握手券を確保しておいてくれたため
前日の11日より遠征することになり
その徳永千奈美握手会の後
亀戸のホルモン青木にて痛飲し…



そして…奴がやって来たんです…



そう…二日酔いの野郎です…



頭では分かっているのです
コレは体内のアセトアルデヒドによる頭痛、嘔吐である
故にアルデヒドヒドロゲナーゼを活性化させれば
すっかり元気になるはず
それは知識として知ってはいますが
知っていれば酵素活性が上がる
そんな都合のいいことがあるわけは無く
ただひたすら
ホテルの部屋にてのた打ち回り
5分おきにトイレに駆け込むハメになったわけです



そんな状態でしゅごキャラのエンディング
Take It Easy!を聴きながら
ホテルをチェックアウトし
何も飲まず食わずで市川に向かいました



そんな考えうる最悪の状態で
愛理ソロTシャツ、緑のサイリウムを購入し
僕にとっての
℃-ute コンサートツアー 2009夏秋〜キューティージャンプ〜
の初日が幕を開けたのでした



序盤から暑中、大もて、まっさら
そして新曲Everyday絶好調、ほめられ伸び子、Bye! x 3…
と、これでもか!と言わんばかりのテンションアップ系の連続
初っ端からイキナリトップギアに入る人間ならいいですが
尻上がり、初めての人にはビックリな曲順
あ、伸び子で矢島と愛理しかしない
あのポーズをすると
『あー今、俺、猛烈に愛理ヲタだなー』と
未だに思ってしまう自分がいました



キューティーガールズ
正直、過去最悪の出来と言っても過言じゃない
まあ、彼女達のピークは2006年9月10日だったんだけど
それもアレは
リ|#‘ヮ‘)|<ま〜いちゃん、ま〜いちゃん、ま・い・ち・ゃ・ん!
リ|#‘ヮ‘)|<と〜ってもかわいかったよぉ〜
が面白かったわけで
特に酷いのがドップラー効果等、ネタの展開に関係ない
鈴木愛理のネタ挿入
もうね、コレはマジで酷かった
そう、本当に酷くて
関西人としては許せない感じなんだけど
なんだけど…
何故だろう…
何故か分からないけど大爆笑している自分がいる
そう、ドップラー効果とか本当に酷かったのに
本当に心から愛理ツマラナイ
そう思っているのに
なのに…
何故か大爆笑してしまう自分がいる
それも昼夜2回とも笑っている自分がそこにいる
そして更に恐ろしいことに
街中で救急車が走っていてドップラー効果を起こしたり
映画『ジェネラル・ルージュの凱旋』で
救急車のサイレンがドップラー効果を起こすたびに
何故か笑ってしまうようにまでなったのである
コレは本当に由々しき自体である
鈴木愛理は本当にどうにかして欲しい
何故…何故、あんなビックリするほどつまらない癖に
爆笑してしまうんだろう…



キューティーメドレーが終わりMCが入り
遂にその時間が到来した
この曲のために僕は
CD発売に先立って配信されたケータイ着うたを
高音質で聴くためにケータイを機種変し
突如として15枚の暑中お見舞いのCDをかき集め
それだけでは不安なので
解約していた2in1を復帰させ
そこまでしたのに
CD発売記念イベントではセットリストに入らなかったあの曲
あの曲が遂に始まったのでした




今までとは異なる
『ソロシンガー鈴木愛理』の緊張感を体に纏い
舞台袖より出てきた鈴木愛理
その表情は半ば泣きそうであり
見ているこちらも
それだけで
そう、イントロのその表情だけで
胸が締め付けられ
何も言えず
泣きそうになりました



そしてその鈴木愛理が口を開くや否や
その緊張感がそのまま客席に伝播したのです
鈴木愛理が感情剥き出しに
そしてかの曲が持つ緊張感をそのまま
客席全体にぶつけてきたのです



もう呼吸するのも憚られる
そんなズーンとした
緊張感溢れるステージに
僕はただ呆然としていました
始めはせっかくの緑のサイリウム
このタイミングで使い始めたのですが
それによる体の揺れすら
煩わしく思われ
遂にはピクリとも動かなくなる
それくらいに僕はステージに
そしてこの緊張感に
身を委ね
快感を味わっておりました



愛理が下手に掃けようとした曲の最後
最後の最後で愛理は顔を伏せました
曲が終わると同時に
愛理は顔をスッと右斜め下に伏せたのです
その瞬間
その光景のあまりの完璧さに
僕は…気を失いました



気付くと舞美ちゃん愛は勝つを歌っておりました
そしてその後も曲は続きましたが
僕の目には延々と愛理が写っているのです
いや、愛理はその後も℃-ute鈴木愛理として
歌い踊ってはいますが
その愛理ではなく
「残暑 お見舞い申し上げます。」を歌い上げた
あのソロシンガー鈴木愛理
延々とステージ中央で歌っているのが
残像として見え続けたのです



その残像が消えたのは
アンコール最後の曲『都会っ子 純情』でした
あの曲は鈴木愛理による
歌という媒体を用いた暴力そのもの
故に僕は壊れたラジオが叩かれ直るが如く
そこで暴力的に修理されたのでありました



そして…昼公演が終わり
会場から出た僕が発した第一声
それは…



『ああ…腹減った…』



そう、二日酔いがすっかり治ったのです
頭痛も吐き気も食欲減退も倦怠感も
全てどこか吹き飛んだのです
いや、それだけに留まらず
いつもよりも遥かに元気なくらいでした
原因は…言うまでもないでしょう
そう、鈴木愛理の歌声
それこそが僕にとって
どんな名医にも
どんな薬にも勝る
最高の治療だったのです



愛理はPureBlueでも言ってましたが
日頃から
『私の歌を聴いて元気になったよ、
 とか言われるような歌手になりたい』
そんなことを話してますが
正にそんな歌手なのです
普通、凡百の歌手ならば
精神的に元気にしてくれるだけですが
鈴木愛理は肉体的にすら元気にしてくれるのです
キリストが病人を癒すが如く
鈴木愛理は二日酔いを治すだけでなく
日頃よりも遥かに元気にしてくれたのです




そして僕は…
その元気な肉体に餌をやり
夜公演に臨み…
昼公演終了後より
更に元気になって会場を後にしたのでした…



嗚呼…愛理ぃ…