映画は一人で見に行くもんですよね?

そんなわけで見てきました
映画『デトロイト・メタル・シティ
まあ、地上の支配者たるかっぱ様の最後の敵といえば
魔界の支配者、ヨハネ=クラウザーII世、と決まってますからね
えぇ、僕としても敵の動向を探るべく
カップルで一杯の映画館に
一人でTOHOシネマズ二条に出かけていきましたよ
つーか、両サイドがカップルなのは仕方ないとして
その両サイドが揃いも揃って
光×○佳なみにFuckin'でSon of a Bitchな
キャラメル味のポップコーン
それもバケツを抱えてるって
今からクラウザーさんの映画を見るんだぞ?
カップルで見ること自体、クラウザーさんへの冒涜なのに
しかもキャラメル味のポップコーン?
貴様等SATSUGAIしてやろうか!?いや、マジで
まあ、とりあえず
雅ちゃんに『あ〜ん』としてもらうしか食えないくらい
大嫌いなキャラメル味のポップコーンの暴力的なまでのスメルの中
僕は一人、階下のローソンで買ったお茶を片手に見ていたわけですよ




えーっと、感想としては
うん、別に見に行っても損は無い、と
激しくお勧めはしないけど
別にいいと思う、くらい
チームバチスタほどクソじゃないけど
まあ、せいぜい大日本人くらいかな、と




いや、基本的には原作の世界観を上手く料理しているなあ、と
そうは思うんです
それは確かにそう
でもね、正直な話
やっぱり漫画で表現するのが一番手っ取り早いと思うんです、DMCの面白さって
それを一番感じたのは
クラウザーさんと根岸の相転換
あの根岸だとキモがられてダメダメなのが
クラウザーさんになった途端に大人気者になる
あの理不尽なまでの相転換ってのは
漫画では単に根岸のときに歌ってたら缶を投げられて
クラウザーさんになったらみんなが
『Go To DMC』って崇めている
そんな風に描写するだけで充分ですが
(まあ、そんな単純でもないんしょうけど)
これが映画になると
しかも2時間の枠内でその状況を理解させようと思うと
どうしても過剰表現をせざる得ない、と
松山ケンイチは凄い頑張っていたと思います
あの根岸のときの表現も
映画的に仕方ないとは思います
思うけど…あれはいくらなんでもキモ過ぎだろう、と
本当は根岸のキモさってのは
一目見てもそんなにわかんなくて
自分ではお洒落気取りなんだけど
けど、やっぱりちょっと違う
で、キモがられる
で、その反動でクラウザーさんになったときは凄い、と
これがDMCのキモだと思うんです
普通、なのに大好きな世界ではキモがられえる
でも、大嫌いな世界では…
ここの部分がねえ
余りに過剰過ぎてちょっと…
大切な部分だけに気になって気になって…
あと、原作内のエピソードも2時間の枠内によくぞここまで効率よく濃密に入れ込んだもんだ、と
そう関心はさせられますが
けどね、やっぱりDMCの面白さって
あの荒唐無稽なギャグなわけで
連載漫画なら幾らでもバカをやっていればいいけど
映画じゃそうはいかないわけで
そういう意味でも映画というメディアに向かないな、と
そう思ったんですよ、前半は




でもね、これが後半
起承転結の『転』と『結』で原作から逸脱していきます
いや、世界観そのものや
エピソードそのものは
原作内にあったシーンを上手く料理されてますが
この『転』と『結』で
今までの『漫画でよかったやん、これ』ってのが
『あーこれは…映画だわ』
そう思わせる展開になってます
ここの部分で原作には決して無い
『感動』という要素が入ってます
まあ、正直ね
なんでこの映画で
こんな感動的要素を入れ込んじゃうんだろうね
映画監督って人間の悪い癖だわ
そう思わなくもなかったですが
そう、大日本人の凄いところは
最後まで感動という要素を入れずに映画を構築したところで
故に何じゃあれ?となったんですけどね
ま、それはさておき
そう、感動的なフィナーレが待っていて
それは映画監督と言う職業の性なんだろうね
何て思わなくも無かったですが
でもね、それはそれは良かったわけで
えぇ、DMCの世界観そのものは崩さずに
それをやってのけたからね
それは凄いなあ、と思ったわけで




で、『転』と『結』の部分
この部分ね、雅ちゃんとか愛理ちゃんに見て欲しいなあ、と
歌とは?歌手とは?
僕等は何故、雅ちゃん
愛理ちゃんに
そしてその他多くの歌手に対して
お金を払って歌を聴かせてもらい行くのか
それを知るいい映画だと思うんです
その辺のファン心理ってのは
別にデスメタルだろうとアイドルだろうとジャンルって関係なくて
そのあたりの描写は凄く良かったんで
これは是非とも、と思ったわけで
…まあね、ロクでもないシーンが多過ぎですけどね…





まあ、そんなわけで
原作のあのバカバカしさを求めて、だったら見ない方が
そうじゃなくて、DMCで感動ってどういうこと?
とか思う方は見に行けばいいか、と
あと、原作読んでない人のほうが意外と楽しいかも
まあ、そんな感じでございました